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先日、自分の部屋でブログを書いていると、
お母さんが部屋に入ってきました。
「この前ちぃ(私の名前)の日記見つけたで。
面白くて読んじゃった!!笑」
高校生まで書いていた私の日記を
勝手に読んでいたのです・・・。
私は恥ずかしくてブチ切れましたが、
ふとこんな事を思いました。
『日記って看護記録に似ている』
普通は日記を人に見せることは少ないですが、
人に見せるための日記があるとしたら
看護記録っぽいと思ったのです。
厳密には
日記は自分しか分からないように書きますが、
看護記録はそうではありません。
つまり、
看護記録は誰が見ても
その内容が理解できるように、
それを見て真似できるように、
書く必要があります。
今日はインスタで最も書いてほしいと言われた
『看護実習記録』について記事を書いていきます。
ちなみに、
実習記録についてのダイレクトメッセージは、
300件を超えています。
毎日たくさんのお問い合わせを本当にありがとうございます。
それではかなり長文になるかと思いますが、
この記事を読むと、
「看護実習記録の書き方」
について学ぶことができますよ!!
そもそも実習記録ってなんで書くの??
看護実習がすでに始まっている方、
実習が終わった方には分かるかと思いますが、
莫大な量の実習記録を書いていると、
「私ってなんでこんなの書いてるの??」
と考えることがあります・・・。
それほど実習記録というのは大変で、
精神が狂ってしまいそうになるのです。
「なんで実習記録を書く必要があるのか??」
これについては、
日本看護師協会がこういう事を言っています。
「看護記録とは看護実践の過程を記述したものであり、
それらは看護職者の思考と行為を示すものである」
うん。むずい。
ちなみに学生時代の私は全く理解していなかったので、
いまよく分からないと思ったあなたも気にせずいきましょう!!
看護記録の機能には大きく分けて3つある
簡単にまとめると、
看護記録の機能には大きく分けて3つがあります。
①看護の実践を明示する。
②患者に提供するケアの根拠となる。
③医療者間および患者・医療者間の情報交換のための手段となる。
はいはい、なるほど。
これでもまだ分からない人がいるかもですね。
もっともっと簡単にまとめてみます。
患者さんにケアをする時に、
「〇〇な状態だから足浴が必要です!!」
「〇〇をすると血行が良くなり浮腫を改善できます!!」
「今この患者さんは〇〇な状態なので、他の人も知って下さい!!
そして、気を付けて下さい!!」
自分や他の人が、
患者さんに対して根拠に基づいたケアや処置ができるように、
患者さんの状態に注意できるように、
情報を記録することが看護記録の必要性なのです。
ここではしっかりと、
『他の人もみて分かるように!!』
という意識をもって看護記録を書いていこうと思って下さい。
それではいよいよ、
実習記録の具体的な書き方について
学んでいきましょう!!
情報収集とアセスメントについて
まず初めに、
情報収集とアセスメントを行います。
「よし!!やるぞ!!色々聞きだしてやる!!」
と探偵並みに相手の事を探ろうとしているあなた。
記録を書こうとしたときに
「ゴードン」や、「ヘンダーソン」といった
名前がでてきていませんか??
「一応授業で習ったけど、あなたたち誰??」
この人たちは簡単に言うと、
看護理論のマスターで
あなたがスムーズに情報収集してアセスメントができるように
頭の中の整理を手伝ってくれる人たちです。
看護の時代を作ってきた人たちなんですね。
ワンピースで言うと「ゴール・D・ロジャー」、
鬼滅の刃で言うと「炭治郎のお父さん」、
みたいな存在ってことです。
つまり、
みんながジャンケンみたいなもので
グーみたいな人がいたり、
パーみたいな人もいて、チョキみたいな人がいる。
誰が正しいとか
間違っているとか
そういう事ではないのです。
長くなりましたが、
それぞれが自分の考える理論をもっていて、
『患者さんを理解する視点』
が異なっているという感じです。
それでは、
情報収集では
どのように記録を書いていくのでしょうか??
看護記録での情報収集の書き方
S情報 → 主観的情報 例えば、S)まさか骨折するとは・・・
O情報 → 客観的情報 例えば、O)身長156cm、体重55kg、BMI22.6
これらのように、
情報収集は大きく分けて2つの情報しかありません。
それが、「主観的情報(S情報)」と
「客観的情報(O情報)」です。
S情報は、患者さんの発言のみ記載します。
O情報は、
患者さんに関する情報を看護師が客観的に把握できるものです。
情報収集では特にこれが大切になります。
『とにかく簡潔明瞭に!!』
例えば、
O)①入院や手術はしたことがない。
これはダメな書き方です。
正しくは、
O)入院・手術暦なし。
のように簡潔明瞭にして下さい。
細かく書きたい気持ちは分かりますが、
この後のアセスメントで
嫌でも細かく書く必要があるので我慢しましょう。
情報収集の書き方について、
もう少し違うパターンで説明します。
この書き方をどう思いますか??
O)アルコールを週に2回、少量飲む。
正解を言うと、
これもダメな書き方です。
「少量」という書き方では、
アセスメントで適量との比較ができません。
こういう場合には、
O)アルコール摂取量、2回/週、缶ビール1本(350ml)
のように測定可能な量を書く必要があります。
検査データにしてもそうですが、
何事も適正数値や適正な量と『比較』する!!
ということを覚えておくと、
患者さんへの質問の仕方まで変わってきますね。
また、患者さんの訴えで多い
『痛み』などはフェイススケールやペインスケールなど、
数値で痛みのレベルを測れるものを用意しておきましょう。
この書き方はどうでしょう??
O)降圧薬を内服しているのでBP130/80と正常値。
A氏は健康には自信があるよう。
ちなみにこの書き方もまだまだですね。
降圧薬を内服していれば
血圧が正常値になる
という学生さんの主観が書かれていますね。
また、「~のよう」という表現は
曖昧なので使わないで下さい。
あくまでも情報収集は簡潔明瞭に!!
こんな感じで書きます。
O)BP130/80。降圧薬「〇〇」内服中。
S)昔からあんまり風邪はひかない。
のように、
「A氏は健康には自信があるよう」の部分が
アセスメントに近くなっているので、
そう思った患者さんの発言などを
簡潔に書くようにすると良いですね。
次にこの書き方はどうでしょう??
O)既往歴:脳梗塞。左半身麻痺。
O)看護師の見守りにて、ベッドから車椅子への移乗できている。
O)ナースコールあり、車椅子にてトイレまで移動。右手・右足で操作し、自力でたどり着くことができた。
この書き方はすごく良いです!!
なにが良いかと言うと、
ベッドから車椅子へ移乗する状況が具体的に記録されています。
つまり、
誰が読んでもこの患者さんの移乗が把握できるような
記録の書き方をしているということです。
実習記録には、
具体性が大切で自分の以外の人がそれを見て
理解できてケアに介入できるレベルのものが求められます。
情報収集はこんな感じで書いていきます。
最後にオススメの書き方をご紹介します。
これはゴードンの栄養パターンの情報部分です。
簡潔にまとまっていて良いのですが、
次のアセスメントをより書きやすくするために、
『番号と日付を書く』ことをオススメします。
例えば、
①毎食3割摂取 5/20
②S:食欲ない 5/20
③身長160センチ、体重45キロ、BMI17.6 5/21
④検査データ: 5/22
1.総蛋白6.0g/dl
2.アルブミン3.0g/dl
というような感じです。
このように書くことで
次のアセスメントを書く際に
綺麗にまとめることができます。
情報というのは日々更新されるもので、
患者さんとの関りの中でつねに
『変化に気付けるように観察する』という意識が必要です。
アセスメントやその先の看護計画に繋げるために、
情報を番号付けで整理し、
つねに患者さんからの情報を観察して記録しましょう。
アセスメントの書き方
実習先の病棟に
大量の参考書を持ち込んでいる学生さんはいますか??
ちなみに私は同じグループの男性に持たせていました(笑)
「レビューブック」や「症状別看護過程」など、
重たすぎて、まるで武器です。
男性は筋トレだと思って持ってあげて下さいね!!(笑)
そしてこの重たい参考書、
実習中にゆっくり読んでいる時間はないですよね。
実習指導者さんに質問される内容は
ほとんどこういう参考書に載っていないという
「看護学生あるある」があります。
ただ、私たちは重たい参考書を持ち運ぶことで
少しでも実習への不安を和らげるという
「心の安定剤」として今日も実習へ持ち運びます。
そんな重たい参考書ですが、
いよいよ出番です!!
アセスメントの際に、
フル活用することになります。
先ほど上記の情報収集の際に記載した
ゴードンの栄養パターン、
これを使ってアセスメントしてみます。
まずは情報を番号付けして日付も書きます。
①毎食3割摂取 5/20
②S:食欲ない 5/20
③身長160センチ、体重45キロ、BMI17.6 5/21
④検査データ: 5/22
1.総蛋白6.0g/dl
2.アルブミン3.0g/dl
それではアセスメントを始めます。
①~④より、
A氏は食欲がなく毎回の食事も進んでいない。
また、BMIも標準以下。
検査データを正常値と比較すると
低栄養状態だと考えられる。
このことから、
低アルブミンによって
血漿膠質浸透圧の低下が起こり、
浮腫を引き起こす可能性がある。
という感じで、
患者さんの訴えや、体格
食事の量、
検査データなどから
簡単に書いてもここまでの
アセスメントを書くことができます。
アルブミンが減る → 血漿膠質浸透圧が低下する
などの病態的な情報は
いきなりパッと思い浮かぶものではないです。
こういう時のために上手に参考書を利用しましょう。
アセスメントを書いていると、
色んなことが思い浮かびます。
例えば、
低栄養ということは、
イメージで「ふらふらしそう」、「顔色悪そう」などと
考えることができますよね。
では他にどういう情報が必要なのか、
アセスメントは新しい情報収集の手助けにもなっているのです。
貧血の状態はどうか??
↓
本人の歩行時はどういう状態か??
↓
浮腫はでていないか??
↓
浮腫があれば皮膚の状態はどうか??
↓
傷付いていないか??
など、
連想ゲームのように次々と
必要な情報が分かってきます。
アセスメントで頭の整理をして、
必要な情報の追加や
問題を導き出しましょう。
患者さんの問題を明確化するために必要なのは、
過去・現在・未来の3点から考えるアセスメントです。
例えば、
過去に転倒の既往はあるが、
いまは歩行状態安定している。
しかし、栄養状態が悪く
貧血もみられるため、
今後の歩行時には
転倒しないように注意する必要があると考える。
といったように、
過去の出来事から
今はどういう状態で何が問題なのか、
そして今後どうなってしまうことが考えられるのか。
ここまでをアセスメントで記載すると、
看護問題を導き出すことができ、
次の関連図や看護計画に繋がっていきます。
場合によっては、
過去の既往歴などがない人もいるので、
そういう場合には
今の状態や問題、
今後考えられる展開を予想して
看護問題に挙げていきましょう。
まとめ
これらの事から、
看護記録では最初の
『情報収集・アセスメント』がとても大切です。
これが出来ていなければ、
患者さんの全体像を把握することができず、
一体何が問題で、どのように介入していけば良いのかが
見えてこないのです。
逆に、
これらがしっかりと把握できていれば、
スムーズに患者さんの全体像を理解できます。
簡潔明瞭に情報を記載し、
参考書を使って根拠に基づいた
患者さんのアセスメントを行います。
そして、
過去の出来事や今現在の状態、
今後どうなることが予想されるのかを考え、
看護問題を挙げていくのです。
気を付けてほしいのが、
参考書から根拠に基づいた
病態生理について書いていると、
ついつい身体的な事ばかりに目がいってしまいます、
しかし、
患者さんの精神的な部分や、
家族との関係など社会的な側面もしっかりと把握して
全体像を掴めるように観察・アセスメントしていきましょう。
結論ですが、
実習記録は人に見られる
ということを意識しましょう!!
お問い合わせで希望がたくさんあれば、
関連図や看護計画についても記事を書きたいと思います。
本日もご覧いただきありがとうございます。
参考文献:
「マイナビ」
「カンゴルー」
「https://yournursing.jp/column/1711.html」
「どうやって国試の勉強をしたらいいですか??」
「この手術はどういうものですか??」
「この疾患について調べたけどわかりません!」
など気になること
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